こんにちわ。ちゅうたこです。
昨今、デジタル技術の進化に伴い、消費者のニーズも複雑化してきたことで、
マーケティング用語も多岐に渡ってきており、理解が難しくなっております。
デジタルマーケティング、SNSマーケティング、Z世代マーケティング、ダイレクト・・・etc.
そもそものマーケティングとは?を根本的に理解しておくことで、
複雑化するマーケティング手法をうまく活用していきましょう。
早速、結論。
- マーケティングとは、「顧客に価値を提供し対価を貰うこと」
- ①ベネフィット ・・・ 何を売っている?
- ②セグメンテーションとターゲット ・・・ 誰に売っている?
- ③差別化 ・・・ この商品でないといけない理由は?
- ④4P ・・・ 価値を届ける一貫性
この4つのポイントを抑えておくだけで、整理しやすくなります。
マーケティングって何?
業界用語など様々な横文字が出てきて、難しく考えがちですが、
マーケティングは身の回りで常に起きております。
今日のお昼ご飯は何にしよう。喉が渇いたから飲み物が欲しい。
これら普段何気なく考えていることを行動に移し、商品やサービスを購入することで、
購入した商品の会社はめでたくマーケティングに成功しているのです。
このように「買い手」の反対側には必ず「売り手」が存在しており、
あなたが何かを買う時には、売り手にとってのマーケティングが起きているのです。
マーケティングとは、「売る(買う)ことに関する全てのこと」であり、
市場調査・広告制作・営業戦略など全て含まれます。
飲食店ひとつとっても、なぜこのようなメニューなのか?
なぜこの店員はこのようにトークするのか?なぜこんな広告のメッセージになっているのか?
ふと意識するだけで、色々なところにマーケティングに介在するものは多数存在しているので、
普段の生活の中ででも学べることは多いですよ。
①ベネフィット(便益)
まず、最初に重要となるのが、「ベネフィット」いわゆる便益と直訳されるものです。
いきなり横文字になってしまいましたね。。
シンプルに、
・あなたは「何を」売っているのか?
・顧客にとっての「価値」は何か?
を考えることです。
有名な理論で、「ドリルと穴理論」というのがあります。
売り物はドリルですが、顧客にとってはドリル自体が欲しいわけではなく、
ドリルが開ける「穴」に価値があり、この「穴」が顧客のベネフィットになるわけです。
買い手にとっては当たり前の話ですが、いざ売る側に立つと忘れてしまう重要なポイントで、
この当たり前のことを体系化したのが「マーケティング」なのです。
マーケティングの本質は、「顧客にとっての価値を売り、その対価としてお金をもらうこと」です。
なので、一番最初に肝心となるのが、「顧客の価値」いわゆる「ベネフィット」を理解することです。
ベネフィットには2種類あります。
・機能的ベネフィット
・情緒的ベネフィット
この2つを理解するために、よく使われる例が「時計」です。
本来であれば、「時計=時間がわかる」が顧客の価値となるのですが、
「軽い」「手間がかからない」「正確に表示される」 → 機能的
「デザイン」「ブランドを買った達成感」「憧れの時計をしている自分」 → 情緒的
と多岐に渡り、ベネフィットは機能的・情緒的に分類ができるので、覚えてきおきたいポイントです。
また、「価値」というのは、「欲求」として捉えることができます。
欲求と聞くと、マズローの5大欲求が有名ですが、5つもあると多すぎるので、
「ERG理論」というのも抑えておくと、顧客の価値を考える上で非常に整理しやすいです。
・Existence(生存) 生存欲求
・Relatedness(他人との関係) 社会欲求
・Growth(成長) 自己欲求
顧客は欲求が充足できるものを「買う」ので、
「売る」には、このような欲求を満たすアプローチを考えます。
②セグメンテーションとターゲット
続いて、セグメンテーションとターゲットです。
またもや横文字ですね。。
シンプルに、
・誰があなたの商品を買ってくれるのか?
です。
先ほどの、2種類のベネフィットでもご紹介しましたが、
ひとつの商品をとっても、顧客の価値は多岐に渡ります。
人によって求める価値は違うため、顧客を分けて対応する必要があります。
顧客を分けることを「セグメンテーション」と言い、
分けられたグループを「セグメント」と呼びます。
そして、どのセグメントを狙うか決め、狙いをつけた顧客を「ターゲット」と呼びます。
顧客を分けなければ、ターゲット顧客は狙えません。
また、ターゲット顧客を決めるには顧客を分ける必要があります。
なので、セグメンテーションとターゲットは常にセットで考えます。
ここで注意したいのが、分けるのが目的ではないことです。
世の中の顧客の求めるものがまったく同じであれば、セグメンテーションは必要ありません。
人によって求めるベネフィットが違うから分けるのです。
セグメンテーションの方法も多岐に渡りますが、
代表的なのは、「年齢」「性別」「居住地域」などの「人口統計的なセグメンテーション」です。
「20代女性」「30代男性」などがこれに該当します。
このメリットは、モレやダブりがなく論理的にセグメントできることです。
もう一つが、「心理的セグメンテーション」です。
こちらは、「心理や行動」「ライフスタイル」などをベースに分類します。
これは先ほどの、ベネフィットにもつながってきます。
時計の例で言えば、
・ブランド重視層
・正確性重視層
・デザイン重視層
・機能そこそこ低価格層
など。
セグメンテーションをする目的が、人によってベネフィットが違うからであればこの手法が最適です。
しかし、この心理的セグメンテーションには
明確な境界線がないので分類がしにくい、どのように調査するか?
など、実行上の限界があるのも確かです。
なので、理想は人口統計的セグメンテーションと心理的セグメンテーションを合わせて行うことです。
・20代男女は、独身率が高く単身世帯が多いため、時短価値が高い
・40代は、子育て世帯が多いため、子供への投資が多い
・60代は、定年しているため、可処分時間が多い などなど。
二兎を追うものは一兎も得ず という諺があるように、
マーケティングにおいても、「絞らなければ誰にも売れない」のです。
オーバーストアと言われている時代、「」では選ばれないのです。
③差別化
「顧客に業界の垣根はない」と言われるように、
ライフスタイルが多様化する中、今までは競合に該当しない業種も競合化したりと、複雑化してます。
よく知られるマクドナルドも、ハンバーガー市場では圧倒的な占有率を誇っておりますが、
ファストフード市場に広げてみれば、牛丼屋やファミレスなどとも競合しますね。
これは、企業側から見るのではなく、自分自身で考えたらわかりやすいです。
「手軽にランチが食べたいな」と思った時に、どこが思い浮かびますか?
その時の気分によるところが大きいかと思いますが、色々な食べ物が脳裏に浮かぶと思います。
これが、まさに「顧客に業界の垣根はない」と言われるところですね。
売り手としては、業界のライバルを意識しますが、
顧客は自分の求める欲求を満たすことができれば、業界の垣根などどうでも良いのです。
マーケティングとは、顧客に価値を提供し、対価を貰うこと ですね。
しかし、競合が存在するため、買ってもらうにはいかに自社の商品を選んでもらうか。
その為に「差別化」が必要にってなってきます。
差別化には3つの戦略があります。
・手軽軸 → 手軽に済ませたい!顧客を狙った戦略。 例:ファストフード など
・商品軸 → 良い商品さサービスで差別化。 例:高級レストラン など
・密着軸 → 顧客密着型で差別化。 例:いつもの店 など
この差別化戦略は、基本的に全て行うことは不可能なので、どれか一つに絞る決断が必要になります。
絞るには、自分の強みを生かすことが重要になりますので、
自分の選ぶ差別化軸によって顧客ターゲットは決まりますし、
差別化軸を選ぶ時には、顧客の求める価値を考えて選ぶ必要があります。
このように、マーケティングの各要素は単独で存在しているわけではなく、全てが連動しているのです。
④4P
そして最後に、マーケティング用語でよく知られる「4P」です。
・Product(製品・サービス)
・Promotion(広告・販促)
・Place(流通・チャネル)
・Price(価格)
この4Pで価値を実現し、対価を貰う流れを作ります。
まずは、物やサービスであるProduct。
・何を売っているのか?どのような顧客のどのような価値を実現するのか?
ベネフィットのところで考えた内容ですね。
あ
続いて、広告・販促のPromotion。
いかに良い製品やサービスがあっても、顧客に知ってもらえないと価値にはなりません。
顧客が知らないと売れないし、その商品やサービスを知っていても価値がわからなければ買いません。
なので、差別化ポイントも顧客に伝わってはじめて有効になります。
そこで必要になるのが、Promotion(広告・販促)です。
買ったことがない、使ったことがない人に、良いかもしれないと感じてもらうことが重要になります。
あ
そして3つ目が、Place(販路)です。
良い商品なのはわかっても、どこで買えるかわからないと顧客には届きません。
今ではAmazonや楽天などのECサイトも普及していたり、
メルカリやクラウドワークスなど個人間での取引ができるプラットフォームも整っているので、
モノやサービスを届けるには便利になってますね。
あ
そして、最後がPrice(価格)です。
これはマーケティングの「対価を貰う」という中核のところになります。
顧客にとっての価値が高ければ、価格が高くても払うし、
価値が低ければ、いくら価格が安くても買わない。
顧客はあくまでも、「価値の対価」として、価格の高い安いを判断しています。
あ
この4Pにおいては、差別化戦略との一貫性が重要になってきます。
例えば手軽軸の戦略で事業を行う場合、
Productは、ある程度の品質で「安い」「早い」を実現
Promotionは、割引やクーポンでのリピートを狙い、広告を使って広く周知
Placeは、駅の近くなど人が集まる場所や、急いで時間がない人が集まる場所に展開
Priceは、「安い」で回転率を上げ、規模の戦略にて展開
このように、どのような差別化戦略を用いるかによって、4Pも一貫性を持ち、
顧客に価値を届けていきます。
まとめ
マーケティングは、
「顧客に価値を提供し、対価を貰う」という普段ありふれた光景を体系化したものです。
まずは難しく考えず、自分がモノやサービスを買うときにどのような思考・行動をとっているのか、
他人がどのような行動をとっているのかを見てみると、マーケティング脳を鍛えることができます。
ぜひ試してみてください。
- マーケティングとは、「顧客に価値を提供し対価を貰うこと」
- ①ベネフィット ・・・ 何を売っている?
- ②セグメンテーションとターゲット ・・・ 誰に売っている?
- ③差別化 ・・・ この商品でないといけない理由は?
- ④4P ・・・ 価値を届ける一貫性
今回参考にした書籍は以下となります。
もっと具体的な事例や詳細の説明が欲しいという方は見てみてください。
2007年発売ですが、マーケティングの基本を知るには大変オススメです。
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